BOOK POINT at 山本佐太郎商店
いつも菊川をご愛顧いただきありがとうございます。
【とある一冊の本】主宰・ブックシェルフディレクション等、本を軸にした事業を始めてから1年と少しが経ちました。始めたひとつのことが、次の点、また次の点へと順に繋がり、思いがけない場所や人に辿りついてゆく。そんな偶発性に驚きながら「偶然を愛する人へ」何かを届けていきたいという最初からの想いは、日々の驚きを糧として益々強まり、いろいろな形になって顕れようとしています。
今回みなさまに 私 市川由加里が発案する初めてのイベントについてお知らせいたします。
BOOK POINT
この名前は、今回のイベントに限らず、これから私が計画し形にしていくさまざまな「本の在る場所」の総称でもあります。
POINT
点・場所・要点・核心・時点...
と、POINTにはいろんな意味があります。
本がそこに在ることで、誰かの《何か》と繋がる点 ー きっかけになるかもしれない。
少なくとも私はこれまで、本とともにすごしてきた中で、たくさんのことを知り、気づき、救われ、情感を得てきました。ページを開くとそこにはまだ出会ったことのない人がおり、知らなかった世界が広く展開しています。自分の知っていることは案外少なくて、「わかっていること」も僅かなことにすぎません。その小さな範囲で見渡す世界に自分を添わせていくことはなかなか大変です。「知る」ことは誰でもが大事に持っている権利ですが、いそがしさにまぎれてその権利も手放してしまいがちです。そんなとき、傍らに本が在れば。やっぱり「知る」ことの大切さを再確認することができるはずです。この世界がまだまだ広いということも。
本は未知への扉を開ける鍵
そして、狭くなった視界を光で照らしてくれる灯台です。
POINT には「岬」という意味もありますね。
岬には、本という心強い灯台がある。
まちにいつも、そんな点がたくさん在るといい。風景みたいに、そっと。
こんな想いを抱きながら進めている私なりの「人と本とまちへの関わり方」
今回のBOOK POINTは【一日だけ現れる本の住みか】がテーマです。
或る場所を一日限り、本でいっぱいの空間に設えます。
いつもの場所が、本で溢れる
その日限りの空間体験を、みなさまにおたのしみいただければ幸いです。
場所は岐阜市で140余年続く老舗油屋・山本佐太郎商店さん。今年リニューアルオープンしたばかり、深い木の匂いと空気の流れのよい建築。ここの2階に、300冊ほどの本をディレクションします。
本は、この日・この場所・ここを訪れる人を思い描きながら全国各地で見つけてきた選りすぐりです。大阪・広島・東京・愛知、そして岐阜…歩き回り、手に取って、手触りを確かめながら見つけてきました。イベントで本をご購入いただくことはできませんが、心地よい建物の中でゆっくりと本を開いてすごす、ただそれだけの時間というのもなかなかよいものと思います。ふいに出会う一冊が、思いがけない符号を秘めていたりしますからあの本この本、開いてみていただけたらと思います。
そしてお越しいただいた方には、ささやかなお礼の気持ちを込めて、選書サーヴィスをご提供します。
お名前を教えていただき、そのお名前を手掛かりにこのイベントに集まった本の中から一冊、本を選びます。選書の結果は後日メール等でお知らせいたします。
古い本から最近の本まで、時もさまざま、ジャンルも色とりどり。でも佇まいのよい本たちがいっぱいです。みなさんに触れてもらいたいな。これはこんな風に見つかったんですよー、場所は〇〇でー、なんていうおしゃべりも、みなさんとたのしくできたらうれしいです。
秋の土曜日。たくさんの方にお越しいただけますように。
この日限りの巡りあいをぜひおたのしみください。
菊川 / BOOK SHELF DIRECTOR 市川 由加里
BOOK POINT at 山本佐太郎商店
2023年11月18日(土)10:00-16:00
場所 山本佐太郎商店 岐阜市松屋町17
入場無料
駐車場 あり(2台)満車の場合はお近くのパーキングをご利用ください